しあげ材

内装のしあげ材について思うこと

しあげ材

内装のしあげ材について思うこと

~内装のしあげ材について思うこと~

 内装のしあげ材のうち、漆喰、珪藻土、木はいいもので、その他のしあげ材はダメダメのように思われていますが、果たして本当なのでしょうか? 一緒に考えてみましょう。

 

 たとえば、吸湿性や吸臭性がいいと聞いて漆喰しあげにしたとします。しかし、壁の内側まで考えてみてください。漆喰しあげの厚みは1㎜~2.5㎜、その下は普通石膏ボード9㎜~12㎜、その下にビニールシートを貼り、その下は断熱材です。たしかに、漆喰は吸湿吸臭しますが厚み1㎜~2.5㎜と極うすいのです。その下の石膏ボードは小程度の吸湿はしますが、その下のビニールシートはまったく吸湿しません。

 たとえば、漆喰しあげとせずに普通石膏ボードを吸湿石膏ボードにすれば、厚みが9㎜~12㎜あるので漆喰しあげよりも吸湿容量はおおきくなったりする。さらに、断熱材を覆っているビニールシートをなくすことができれば、断熱材に吸湿させることも可能となります。

とはいえ、室内側すべてのしあげがビニールクロスでは、直接には吸湿できないのでいいとは言えないだろう。だからといって、漆喰を塗ったのに壁内がビニールシートで覆われているとしたら、ビニールクロスとそれほど違いがあるのだろうか? ビニール2重かさねよりは、ましな程度ではなかろうか。

 壁内材の組み合わせ

  1. ビニールクロス + 普通石膏ボード + ビニールシート
  2. ビニールクロス + 吸湿石膏ボード + ビニールシート
  3. 透湿性のあるしあげ材 + 吸湿石膏ボード + ビニールシート
  4. 漆喰+普通石膏ボード + ビニールシート
  5. 漆喰+吸湿石膏ボード + ビニールシート
  6. 透湿性のあるしあげ材 + 普通石膏ボード + シートレス + 断熱材
  7. 透湿性のあるしあげ材 + 吸湿石膏ボード + シートレス + 断熱材
  8. 漆喰+普通石膏ボード + シートレス + 断熱材
  9. 漆喰 + 吸湿石膏ボード + シートレス + 断熱材

吸湿性能                 9 > 8 > 7 > 6 > 5 > 4 > 3 > 2 > 1

価格                        9 > 8 > 5 > 4 > 7 > 6 > 3 > 2 > 1  

                             (高い)                                      (低い)                              

 

 全面ビニールクロスは、健康性から考えると不安があるのでポイントつかいまでとしたい。吸臭を考えれば漆喰は有利であるが、わざわざ漆喰でなくとも 3、6あたりで十分だともいえる。だがやはり 8、9 は最強だろう。

(注)ビニールシートレスは各材料の特徴と工法を熟知した人の

   もとで設計してください。内部結露など重大な問題をおこ 

   す可能性があります。

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