お庭は、人の目線をさえぎり空間にゆとりを生みだして気分のいいものだ。しかし、ご入居から2~3年してよくご相談されるのが雑草のこと。
土のままだと雑草はすぐに生える。建築現場はきれいに草取りをしてから着工(工事はじまりのこと)するのだが、建物が竣工(工事おわりのこと)するころには、かなりの雑草が生えている。最終的にはきれいに清掃してお引渡しをするわけだが、その後なにも手だてを講じなければとうぜん雑草は生え放題になるだろう。
そこで、雑草のお世話を少しでも楽にする方法をいっしょに考えてみましょう。
1.砂を敷く。
建築の外構でつかわれる砂は、砂岩をこまかく砕いた石英のふくまれる「山砂」と呼ばれるものをつかう。
転圧(固める作業のこと)をして乾燥すれば固くしまり、降雨後の水ハケはわりといいが地盤を形成した当初はウミやすい。また、無菌砂をつかえば1年くらいは雑草の繁殖を抑えられるが、あまり草引きをおこたると1シーズンもたないことも。
2.庭木や草花を植える。
草木を植えれば草木が土の栄養を吸うので、雑草は生えづらくなる。飛び石やレンガなどで歩行路をつくれば見栄えよく、四季にあわせて家族に楽しい時間を提供してくれるだろう。しかし、雑草が生えなくなるわけではない。
庭の作り方をまちがえると逆に手入れがしずらくなったり、草木の剪定や植え替えなどの問題はおこる。
3.砂利を敷く。
砂利とはサイズ直径2~5cm程度の丸く小さな石の集まりのことです。種類は豊富で、真っ白な白玉砂利や赤褐色の赤玉砂利、青い青玉砂利、複数の色の石をブレンドした五色砂利などがあり、そうじて化粧砂利と呼ばれ高価格です。また、すこし安価なコンクリートに混ぜる砂利(骨材)を利用することもできる。
防草効果を期待して砂利敷きにするのであれば、砂利のサイズと敷き込む厚さで効果にちがいが生じる。この点に注意をはらいたいのと更に安価にすませるなら砕石(岩石を割り砕いた小石)を敷く方法もあるが、駐車場などに使うのなら最低限の用は足りるのでよいが趣のあるものではない。
◎砂利敷きの日頃のお手入れの参考に
4.コンクリートまたはタイルを敷く。
コンクリートでテラスをつくれば雑草が生えてくることはありません。ただ、施工から時間がたつと伸縮がおきて建物基礎やブロックなどの接地面にすきまが生じ、そこから雑草は芽吹きます。伸縮でいうと、厚さや形状によって本体に亀裂が生じることがあるので施工方法を工夫する必要がある場合も。タイル貼りや割石貼りにすると見栄えはアップしますが価格もそれなりにアップします。
また、コンクリートまたはタイル貼りの欠点は、気に入らないとき雰囲気を変えたいときに簡単にどけることができません。このため、将来を見据えてた計画をたててから施工することをオススメします。また、真夏の太陽光の照り返しによる屋内の温度上昇などの弊害がおこる可能性も忘れてはなりません。
この4つのパターンがおおかたの手法になるが、それぞれに良い点や悪い点はある。予算もあるだろうから自分のめざす生活スタイルにあったものを選択してゆっくり育てていこう。
また、随所に施工のポイントがあるので安物買いの銭失いにならないように、やはり1度は専門家に相談することをおすすめする。
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