安易に買ってはいけない!土地や一戸建てとは?

値段が安いと飛びつきたくなるのは人の性(さが)。しかし、その不動産が将来「負動産」になる可能性があるとしたら?
あなたの「不動産」が「負動産」になってしまわないように事例をふまえて考えてみましょう。

 

業者の紹介してくる土地はベスト!?

もし、あなたが土地を持っていないため名前をよく見聞きするメーカー・建設会社・不動産会社に土地の紹介をおねがいして、あなたへ紹介されたその土地。または、土地が入手できないので建売り住宅を購入しようとチラシやWEB広告で販売しているその一戸建て住宅。これらはなんの問題もなく、価格さえ合えばベストなのだと思っていませんか?
もし、本当にそう思っているなら… あなたは余程のお人好しで、営業マンのカモになることでしょう。

 

こちらの投稿でも述べているとおり、土地を真剣に探して「時間」と「労力」を惜しみなく使っても中々うまくいことも。

これは、業者とておなじこと。

このため、業者から紹介される土地。広告に載っいる一戸建て住宅。これらはあくまでも… あなたが買える物件であって、あなたの将来まで考えて紹介された土地や戸建て住宅ではありません。
だから、あなたは「良し悪し」を見極める必要があります。

 

事例から、あなたにとっての良し悪しを考える

この事例を見ていただきたい、ある工務店が実際に販売した建売り住宅である。
どこに大きな問題があるのかおわかりだろうか?

この区画の特徴を下記に列してみる。

  1. 北側道路で日当たりは建物形状でカバーしている
  2. 北側道路がすこし狭いが共有地のおかげで広くつかえる
  3. 成約しているAタイプの間口は狭いが2台駐車はできる
  4. Bタイプが延長敷地(旗竿地)だが2台並列駐車できアプローチは旅館ライクでゆとりを生んでいる

*****

  • 北側道路が悪いわけではない。_あなたの予算と駅近などの条件が合えば北側道路でもいいでしょう。また、建物を工夫して日照が入るのならばそれに越したことはない。
  • 成約しているAタイプの間口が狭いことが悪いわけでもない。_こちらも予算や条件次第で致し方ないことでしょう。駐車は多少やりずらいだろうが目の前に広い空地があるので思うほどでもないだろう。
  • Bタイプが延長敷地(旗竿地)であることが悪いわけでもない。_ましてや縦列駐車になりがちな延長敷地で並列駐車できれば万々歳だろう旅館ライクなわけだし。

では、1番の問題とは…

  • 両敷地で広くつかえる共有地である。_将来にわたりA・Bタイプともに足かせとなりえるだろう。新築当初はお互の契約書にも「共有共同管理及び利用ができる」旨が記載され認知しているだろう。ところが将来、1代~2代と世代をまたいだらどのように状況が変わってくるだろうか? また、その間に持ち主が変わることも十分考えられる。人の感情は時代と環境で移ろうものである。1つもめれば…「負動産化」の結末は火を見るよりも明らかだろう

ただし、このリスクを十分理解していてなお、魅力のある物件だとすれば迷わず購入すべきであろう。
この物件を購入した人はそうであって欲しい。

 

「見せかけ」は法律のどれだ?

建築基準法では家をたてる場合において道路への最低接道長さ2mを定めている。(この最低接道長さは県条例などにより別途規定されていることが多い。多くの自治体では延長敷地(旗竿地)の長さ(奥行)が長くなるほど横幅を広げるように指導している。これにより2m~3mまで段階的に接道長さ(横幅)を広げなければならない。)このことから、法律の解釈としては以下の3つのうちのいずれかになる。

  1. 共有地2分するように横幅2~3mの境界線が設けられており、実態はただの延長敷地であるパターン。
  2. Aタイプ・Bタイプ2者の1/2づつの持ち分とした私道(わたくしどう)として、位置指定を受けているパターン。
    →ただし近年では、「位置指定道路の廃止」は受け付けても「新規に位置指定道路を認める」自治体はほとんどない。
  3. 建築審査会の許可を受けているパターン。
    →こちらも余程の公共性や理由がない限り許可がでることはない。また、従前に許可があったとしても再建築のたびに新たな許可が必要なのである。

近年では、1.以外で建築確認申請の確認済みはまず下りない。なので、現地でアスファルト舗装をして道路のように見える共有地は見せかけで、その実態はただの延長敷地であろう。

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