ドアは新築完成時に、大なり小なり調整をして引き渡されます。しかし、住んでいるうちに少しずつ狂いが生じます。
特に、新居に住まわれて3年くらいは、狂いが顕著に出ることがあります。
理由はいろいろですが、実生活と四季の変化により、家は湿潤状態と乾燥状態をくりかえします。この環境変化に順応するように木材も「反る」「捻る」「痩せる」などの動きが生じます。
しかし、暦年経過とともに環境に馴染んで、家を構成する材料も落ち着いてきます。
ただ、その過程で歪みが酷いのにムリに動かすことで、ドア、枠、床に深い傷を入れてしまうことも。また、必要以上に強く操作したことでビスが緩んだり、金属にヘタリや破損が生じたことで、ドアが外れてケガをする恐れもあります。
そこで、自分でできるチョットした調整とお手入れをご紹介します。
調整方法と手順
まず、ドアと枠をつないでいる金具(丁番)を固定します。
最近はどこのメーカーでも調整丁番となっており、いつでも簡単に調整ができます。その反面、緩んでしまうことも。「固定ネジ」と刻印されたナットを時計回りに回して固定します。
基本的には、「固定ネジ」を固定するだけでOKです。
調整丁番には、固定ネジのほかに「丁番側」・「ラッチ側」・「前」・「後」とありますが、それらはドアをその方向に傾けます。
たとえば、ドアを閉める時にラッチ側(ハンドルのある方)の上がコスレているなら、上部の調整丁番の「丁番側」を矢印側へ回して「固定ネジ」を固定すれば、ドアは丁番側に傾いて固定されてコスレはなくなります。(下がコスレるなら、下部の調整丁番で試してみてください。)
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つづいて、ハンドルの固定ビスをドライバで固定します。
この時の注意点は、ハンドルを両方から押さえ付けてガタが出ないように固定してください。
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最後に、枠に取り付けてあるラッチ受けのビスをドライバーで固定します。
もし、ドアを閉じた時にしっかり閉まらなかったり遊びがあるなら、このビスを緩めて中の金属プレートを左右に動かすことで、受け口を広げたり狭めたりできるので調整してジャストフィットさせてください。
お手入れ(注油のしかた)
ヒンジの軸に注油します。
*調整丁番には注油しないでください。
余分なところに吹きかけたり、垂れた潤滑剤はティシュペーパーで拭き取ります。
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ハンドルの可動部分に注油します。
ハンドルを倒して、ラッチ内部に1プッシュ注油します。
*注油後は潤滑剤をなじませるために、数回動かしてください。
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注油につかう潤滑剤については、こちらをご覧ください。
「ドアの調整とお手入れのしかた」は以上となります。
最後に
- お手入れは1年に1度くらいを目安におこなってください。
- メーカーにより若干のちがいがあります、操作のわからない場合はメーカーにお問い合わせください。
- ネジ山やレンチ穴の破損につながりますので、サイズの合う工具をお使いください。
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